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0034.「かたぎや」の秘伝を学ぼう -じゃりン子チエ-
じゃりン子チエ (4)
はるき 悦巳 / 双葉社
ISBN : 457572145X
スコア選択: ※※※※※

今回も「じゃりン子チエ」(はるき悦巳 / 双葉文庫)より第101話「おいしいお好み焼の作り方」をピックアップ。

泥棒に侵入され、金を取られるだけでなく商売道具の鉄板の上に"おみやげ"を残されてしまったお好み焼き屋「かたぎや」。
主人、百合根光三は心機一転のため鉄板を入れ替え、"鉄板開き"を行う。
ゲストはチエちゃん、ヒラメちゃん、花井拳骨、テツ。

この一話は文字通り「おいしいお好み焼の作り方」を描いている"だけ"の話なんだけど、その"だけ"が凄い。
お好み焼を焼いているのはストーリー上「お好み焼きのおっちゃん」こと百合根光三だけど、これは百合根の絵を借りて作者のはるき悦巳さんが読者に語りかけてるね。

「ゆうとくけどお好み焼きはメリケン粉のダンゴやないんやどー」
「あんまりお好み焼きをなめるな~~~」
「ワシが作ったんやー、全部ワシのもんじゃ~~~」

いつもは酒が一升を超さない限り「常識的でおだやかな性格」(「人物大辞典 チエ本」じゃりン子チエ研究会/双葉社)と評される「お好み焼きのおっちゃん」なのに、このときばかりはシラフであるにも関わらず妙にエキサイトしてます。
でも、大阪人ならこの感覚はよぉぉく解るんですよね。
「悪いけど、お好み焼きにかんしてはひと言あるでぇ」ってなもんです。
「"スルメの糸切りみたいなの"はウチではいれへんね。一回試してみよか」とも思ってしまいます。

そんなこだわりのお好み焼きなんだけど、実はちょっといい加減。

「鉄板の温度・・・?カンや、カンでやれ」
「これ なんてゆうたかなあ ほれ これ・・・これ 分かるやろ」

あぁぁぁぁぁっ!!どこまでも大阪のおっちゃんの感覚やぁぁぁっ!
この、「テッテ的なこだわりの中にに同居しているメチャメチャないい加減さ」が大阪人のパワーなんやろね。
ものすごく愛着を感じてしまいます。百合根ラブリー!!

そして最後の一コマのセリフが全てを物語っています。
「ああ、おいしかった・・・」
ああ、お好み焼きが食べたくなってきた...
original text:2004/01/25


2004/09/11 追記:
山村Exciteしゃちょーの記事にTrackBack追加。
みんなお好み焼きが好き♥
山村しゃちょーにも、"スルメの糸切りみたいなの"には挑戦して頂きたいものです。はい。
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# by jemini-x | 2004-09-03 00:22 | 0031~0040
0033.武士つけではありますが... -The Last SAMURAI-
ラスト サムライ 特別版 〈2枚組〉
/ ワーナー・ホーム・ビデオ
ISBN : B00007G0LN
スコア選択: ※※※※
1870年代、日本。
明治政府の政権も安定してきた時期ではあるが、各地で士族の反乱の火ははまだくすぶっていた。
そんな中、西洋の兵術を指導を目的に来日したオールグレン大尉(T.クルーズ)は、心の底ではアメリカで体験した南北戦争での心の傷を引きずり、酒浸りの毎日を送っていた。
しかしある日、オールグレンは時代錯誤なほど古式ゆかしい士族の反乱軍に襲撃される。
その指揮をとっている男こそ、かつて天皇に仕えていた最後のサムライ、勝元盛次(渡辺謙)であった。
オールグレンは勝元の捕虜となるが、いつしか勝元と通じ合い、心を通わせるようになる...

はい、今回はトム・クルーズのチャンバラ・ドラマ、「The Last SAMURAI」といきましょう。
話題作だけあって数々のメディアに色んな批評が載ってるんだけど、ぢぇみに はちょいと言わせて頂きたい
「"日本を描ききれてない"とか、"所詮は西洋人の見たニッポンにすぎない"」なんて日本人が批評するのはおかど違いじゃない?
確かに変なとこは確かにある...けど、日本の映画を振り返って、幕末以降の日本をココまで描けた映画がどれほどあるね?
それに、「The Last SAMURAI」はハリウッド映画。西洋人から見た視点を描いてるのは当然じゃん。
大体、「西洋人から見た視点」を前提に見てみると、これは細やか過ぎるほど気を配っているのが良く解ると思うんだけどな。
まあ、日本人の批評だけじゃなくてアメリカ人の評価ってのもかなり変だけどね。
「渡辺謙は日本のユル・ブリンナー」?謙さんはいっつもボウズにしてるんじゃないっての。

で、ぢぇみにの感想。
この話の主人公である勝元(形式上の主役はオールグレンだけど、彼はむしろ物語の"導き手"に近い)はオイラとは相容れない精神の持ち主なんだと思う。
勝元はいわゆる「葉隠」の精神を地で行くような人で、武と名誉を守りながら生きていく人なんだよね。
武士の精神を守れないならば名誉ある死を選ぶ--「武士道とは死ぬ事とみつけたり」--ってタイプのヒト。
だからこそ「LAST SAMURAI」なんだろうけど、それがサムライだってんなら、ぢぇみには絶対にサムライではあり得ない
オイラは寧ろ河内(大阪南部)の英雄、楠木正成の生き方に共感するタイプの人間だからそれは仕方ないんだろうね。

ちょっと楠木正成について講釈させてもらうと、
楠木正成は武士ではなく、「悪党」と呼ばれた人物だった。
武士では無いから、「武士の名誉」なんて屁とも思っていない。
それでいて、「LAST SAMURAI」の勝元同様、多勢に無勢の戦いを挑んだ。それが赤坂城の戦い。
城は陥落したんだけど、正成は「名誉ある死」を選ばなかった。
逃げた
そして、時をおいてまた挑んだ。それが千早城の戦い。
楠木正成は耐えきった。
彼が幕府軍を足止めしている内にクーデターが発生し、鎌倉幕府が滅亡した。
その後、彼は湊川の合戦で足利勢と戦い戦死するんだけど、それは彼の本望ではなかった。
本当は天皇を引き連れて吉野に退避し、「最終的に勝つ」戦略を立てたのだけれど、その進言がはねのけられただけだった。
正成の前には「武士の名誉」なんて無く、ただ「戦略」があった。だからこそ数千の軍勢で数万の大群を破る事ができたんだと思う。

振り返って、「LAST SAMURAI」の勝元は「武士の名誉」を捨てる事は無かった。
繰り返すけど、オイラにゃその精神は「理解」はできても「共感」はできない。
だから、この作品はオイラにとって「感動できる悲劇」ではなく、「やるせない悲劇」でしかなかった。
多分、現実にあった士族の反乱も、精神的にこういう感じの人達が戦ってたんだろうな。
う~む、久しぶりにちょっと激してしまったかな?
シメとして、100年以上の人達に語りかけるなんて変だけど、最後にひと言だけ彼らに言いたい。......あほぅ
original text:2004/01/05

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# by jemini-x | 2004-09-03 00:18 | 0031~0040
0032.みんな、小鉄から学んだんだ -じゃりン子チエ-
じゃりン子チエ (2)
はるき 悦巳 / 双葉社
ISBN : 4575721336
スコア選択: ※※※※※

今回は大阪人情コメディの決定版、「じゃりン子チエ」(はるき悦巳 / 双葉文庫)をご紹介。
って言っても、「じゃりン子チエ」ってとっても長---い話なので、今回は1話だけをピックアップ。
気が向けば、別の話もまた紹介します。
で、やっぱり大阪の話なんで、以下河内弁バージョンで失礼。

今回紹介のお話は「アントンJr. vs 小鉄」。
そう、言わずとしれたじゃりン子チエの名場面の一つ、猫のアントニオJr.と小鉄の決闘シーン。
文庫版では第2巻、第20話にあたる。

さて、「小鉄」と言えば主人公チエちゃんの飼い猫なんやけど、彼は猫である以前に"男の中の男"
どれぐらいの"男"かっちゅうと、アントニオ猪木やろうがケンシロウやろうがダイナマイト関西やろうが、現実・空想あらゆるキャラクターを目の前にしても、そいつら全てが「三下」に霞んで見えるぐらいの"男"やね。
しかも小鉄ってめちゃめちゃ強いんやけど、単に強いだけやないんやよね。
強いだけやなくて、哲学を解し芸術を解し、更にはそろばんまで弾けてしまう。
でもそんなモノ凄いスーパーキャットのクセに、「ワシもトシやのに...」とおっさんを気取って見せたり、チエちゃんの気をひくためにいじけて見せたりする。
カッコ良さとともに、「普通の人と壁を作れへん」っちゅう素晴らしいハートを併せ持ってるのが、小鉄。
妙に無口だったり、偉そうだったりする"イキり"のヒーローとは次元がちゃう。
もう、許されることやったら「小鉄兄さん」と呼ばせて頂きたい。いや、「小鉄師匠」やね。

ふぅ。
長々とした前置きになってもたけど、その小鉄に「親の仇」と勝負を挑んだんが、後の小鉄の親友となるアントニオJr。
で、これが今回の本題。
父親のアントニオを「話にならん」と下した小鉄と、血気盛んなJr.の真剣勝負。
読者連から下馬評を取ったら「接戦になるも、小鉄の勝利」となるはずなんやろうけど、その闘いに人間たちの思惑が交錯し、勝負は思わぬ展開に!!

ホント、西部劇を思わせる展開に「日の丸弁当みたいにしやがって」(さて、"梅干"は何でしょう?(笑))なんておちゃらけも入りぃの、なかなかに魅せるストーリー。
最後の小鉄のひと言が秀逸。
「人間と付き合うと苦労するよ」
オイラもこういうひとことを言える猫になりたい...って猫にはなれんっちゅーねん!!
original text:2004/01/01

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# by jemini-x | 2004-09-03 00:12 | 0031~0040
0031.これも、密室? -Phone Booth-
フォーン・ブース
/ 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ISBN : B0000AIRN6
スコア選択: ※※※※※

ニューヨークの人口は5つの区で約800万人。
電話回線はおよそ1000万本。
300万人が携帯電話を使う。
しかし、未だに約450万の居住者と200万の外来者は公衆電話を利用している。-Phone Booth公式ページ-

...って事で、今回は8番街の公衆電話を舞台に繰り広げられるシチュエーション・スリラー、フォーン ブースを紹介。
監督:ジョエル・シューマーカー
主演:コリン・ファレル

スチュ(コリン・ファレル)はニューヨークのパブリシスト(宣伝屋)。
イタリア製のスーツを身に纏い、見習いを従え、数本の携帯電話を同時にやりとりするヤリ手ビジネスマン-を気取ってはいるが、実際にはハッタリばかりでその場を取り繕う見かけ倒しの男である。
ある日、見習いを適当に追い返したスチュは女優志望のパムを口説くため、電話ボックスに立ち寄る。
携帯電話だと、通信履歴などで妻にバレてしまうからだ。
パムとの電話を終え、公衆電話から立ち去ろうとしたスチュだが、突然電話が鳴り始め、スチュは受話器を取ってしまう。
その瞬間から、「電話を切れば殺される」脱出不能な罠にスチュはハメられてしまった。

んまー、なかなかにノンストップで、サスペンシブで、サイコなストーリーです。
「電話を切る事が出来ない」という状況で、ポン引きの兄ちゃんが暴力を振るって来るわ、
警察に包囲されてしまうわ、
そんな中 奥さんやちょっかいを出している彼女までやってくるわ、
それでいて自分には何も自分から行動を起こす手段がない。
」ってのはこんなシチュエーションを言うんですね。
こんな話がほぼリアル・タイムに進行していくんだから、見ている方も気が抜けません。
スチュ、そして「通話者」がどのような結末を迎えるのか?楽しみながら見られる映画ですね。

しかしまあ、コリン・ファレルはハリウッドとしては掘り出し物の役者じゃないかな?
トム・クルーズやブラッド・ピットと並んでも引けを取らないルックスに加え、彼らが苦労して手に入れた「演技派」の素質を最初から持っているようです。
シナリオだけではココまで魅せられませんって。

ただ、残念なのは心理サスペンスであるにも関わらず、「声の男(=通話者)」の心的描写がほとんど無かった事かな?
下手すりゃ「羊たちの沈黙」シリーズのレクター博士のように、究極の異常性をある種神格化しているようにも受け取れる。
でもそういうスタンスを取られると、なんで彼らがそんな自信を持って行動を取るのか納得いかなくなるんだよね。
それだったらまだ「CUBE」で、魔の殺人空間"CUBE"が出来た経緯ってのの方が納得いったりする。(不条理ではあるんだけど、ある種のリアルがあるからね)
まあ、「声の男」やレクターは天災同様の象徴的な存在なのかもしれないけど、ここんところはどうしても不完全燃焼。

ところで、「電話ボックス」って英語で言う時「Telephone Box」じゃないんだね。いや、どうでもいい話だけど。
original text:2003.12.13

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# by jemini-x | 2004-09-03 00:07 | 0031~0040
0030.SM嬢登場!! -新解さんの読み方-
新解さんの読み方
夏石 鈴子 / 角川書店
ISBN : 4043604025
スコア選択: ※※※※※

何も、SM嬢ったって縛り叩きの人の話じゃありません。
SMとは鈴木マキコという名前の略で、作者でもある夏石鈴子さんの事を指しています。
あーっ!!最初っから訳のわからん展開に突入していますが、とにかく今回は「新解さんの読み方」(著:夏石鈴子 角川文庫)をご紹介。

「新解さん」とは三省堂「新明解国語辞典」を擬人化した呼び方で、この辞書を人格を持った一個人として見なす時にこう呼びます。
しかし、「新解さん」は擬人でありながら時に「森」「海」「宇宙」はては「世界」そのものになる事もあります。
なんのこっちゃ?
少しでも解りやすくするために、少し歴史のお勉強をしておきましょうか。
新開さん探検の歴史は、公には「文藝春秋」平成4(1992)年7月号に掲載された「フシギなフシギな辞書の世界」に掲載された記事にはじまる。
この記事は新明解国語辞典を「辞書を引く」という対象ではなく、「辞書を読む」というこれまでにないスタンスで見た時に、この辞典が見せる人間的な面白さを感じられる事を世間に知らしめた。
その後、この記事は「新解さんの謎」(著:赤瀬川源平 文春文庫)として独立し、世に言う"新解さんブーム"を巻き起こしました。

え?
「"謎"って奴は作者が男性名じゃないか。SM嬢はどうした?パチモンの本か?」だって?
とんでもない。
SM嬢こそ本家です。
というのも、赤瀬川氏の「~謎」はある女性のレポートを元に構成されているのです。
そのレポートの名こそ「SM報告」...そう、夏石鈴子さんご本人なのです。
例えてみれば、赤瀬川源平氏は「新解さんツアー」の日本人添乗員、夏石鈴子氏はネイティブの現地ガイドという感じでしょうか?
また、別の例えをすれば、「新解の海」にスキンダイブして海底に達する事の出来る唯一の人物が夏石鈴子氏であり、「新解の海底」の唯一の生き証人なのです。
当然、リアル。

あーっ!!!ウダウダ言っていても仕方がない。この引用をごらんアレ。

【三段論法】大前提・小前提・結論の三つの判断から成る推理の方式。例、全ての人は死ぬ[大前提]、彼は人である[小前提]、ゆえに、彼は死ぬ[結論]。
でもね、こんな事を彼に言ってはいけないよ。

「でもね~」以下は夏石さんのコメント。この感覚、解るかな~?
確かに、三段論法の説明に「彼は死ぬ」なんて話を持ち出す新解さんの性格は確かに変なんだけど、夏石さんのコメントでその「変」さが際立ってしまってる。
そこが何となく、可愛い。
まあ、なんにせよ夏石さんはこんな感じで新解さんの説明や用例を分析し、色々とちょっかいを出しています。
これまでに判明した新解さんのプロフィールはこんな感じ。

  • 主義主張をはっきりする方である。(辞書なのに)
  • 女性・男性・政治家・学者・公務員...ありとあらゆるモノに、厳しい。(辞書なのに)
  • 苦労人である。(辞書なのに)
  • 犀(サイ)の角は漢方薬用に生えていると信じている。(なんでやねんっ!!)
いやホント、何やってるんだこの人は...

そんなこんなで、皆さんも「新解さん」の深みにハマってみてはいかが?
original text:2003.11.30

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# by jemini-x | 2004-09-03 00:01 | 0021~0030