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0015.音・耳・脳...そして、芸術へ -絶対音感-
絶対音感
最相 葉月 / 小学館
ISBN : 4094030662
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「絶対音感」(最相葉月 著 小学館)は第4回小学館ノンフィクション大賞受賞作に加筆・訂正を加えた本。
テーマが「音」というかなり身近なものだけあって、かなり、考えさせられます。

「絶対音感」って言うのは、「ランダムに提示された音の名前、つまり音名が言える能力。」との事。
有名なところでは雨垂れの音が「シのフラット」だの、ワイングラスのかち合う音が「レ」だの、「ドレミ」でいろいろな音を言い当てる能力なんかが、コレに当たるらしい。
著名なミュージシャンの何人かがこの驚異の能力を持っていることが知られており、「音楽家へのパスポート」と考えて自分の子供を「絶対音感教育」を行う音楽教室に通わせる人もいるらしい。
しかし、それだけを捉えずに、最相氏はクールにこの才能について取材していく。
というのも、当の音楽家達は、絶対音感があることは便利だが、時には不便な事もあり、音楽的才能を決定付けるものではない、と考えているらしい。
例えば通常のピアノの調律と、オーケストラの調律で、基準となる「レ」の音の周波数が僅かに異なる。
一般人は全く気付かないその違いが、絶対音感のあるバイオリニストの勘を狂わせ上手く演奏できなくなる、そんな事もあると言うのだ。
では、「絶対音感」とは、そして「音楽的な才能」とは何なのか?
最相氏は科学的考察、歴史的追跡を進めて行く。

オイラなりの言葉で読みとった事を説明するとこんな感じ。
要は、「絶対音感」とは音の認識をドレミの音階に合わせてデジタルに認識する能力らしい。
例えば、大概の人は物事の程度を認識する際、モノサシやハカリを使わなくても「大体10cmぐらいの大きさ」「大体500グラムぐらいの重さ」と「大体で」判断できる。
それは、頭の中にモノサシやハカリをもっているからだが、「絶対音感」を持つ人はこの頭の中にある音のモノサシが非常で、西洋のドレミ...の音階をベースにズレが生じないらしいのだ。
まあ、結論から言うと利点あり・欠点ありのどっちつかずの能力らしいのだけれど、この「絶対音感」に「相対音感」能力を加えるとかなり音楽的感性にはプラスになるようだ。
(コチラは音の変化をアナログに捉える能力。変調を行った際にはこの力が働くと、スムーズに音の変化についていける。)

とにかく、「へえー」と思う記事の連続で、なかなかお勉強になります。
取材対象への客観性もかなり高いレベルで保たれていて、ノンフィクションのお手本にしたい作品です。

ところで、さすがにオイラは「絶対音感」みたいにハイ・レベルの音の聞き分けは出来ない。
でも、小さな頃、多少ピアノをやった経験があるから少しは「音取り」ができるんです。
そこで、無粋ではありますが、思う事が1点。
千里セルシーで夜な夜な歌っているストリート・ミュージシャン気取りの2人組の君たち。
人前に出て歌うからには、「不協和音」でハモらないでくださいね。
不協和音だけは、どうにも気持ち悪いんだわ、これが。
original text:2002.10.20

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by jemini-x | 2004-09-02 21:37 | 0011~0020
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